風力発電が生む雇用とコスト競争

【nnaより引用】

 独総合電機大手シーメンスは5日、北部ニーダーザクセン州クックスハーフェン(Cuxhaven)に新たな洋上風力発電機の部品工場を建設すると発表した。投資額は2億ユーロ。同社のドイツ工場としては近年で最大規模となる。
 新工場の敷地面積は17万平方メートル。プロペラエンジンなどを収納するナセル部分を手掛ける。生産開始は2017年中ごろの予定で、新たに1,000 人の雇用が生まれる見通しだ。ジョー・ケーサー最高経営責任者(CEO)は「工場建設は、ビジネス拠点としてのドイツへの献身の表れ」と強調。洋上風力発 電の規模拡大は、シーメンスとドイツ北部にとって大きなチャンスになると話した。
 ロイター通信によると、シーメンスは洋上風力発電機で世界首位。競合にはデンマークの風力タービン大手ベスタスや米複合事業ゼネラル・エレクトリック(GE)などが名を連ねる。

【nnaより引用ここまで】

 

風力発電の需要は年々高まっており,最近は北海の洋上ウインドファーム開発が加速しています。一方で風力発電機の価格競争は熾烈であり,中国やインドの風力発電機メーカーが台頭しています。数年前にベスタスはこのあおりをうけ,雇用削減を含んだリストラを実施していました。洋上風力向けの大容量機を製造できるメーカーは限られていますが,これもいたちごっこでやがては追いついてくるでしょう。

 

中国やインドが追いついてきたとき,これらの雇用が失われないようにするためにはどうすればよいか。

 

その答えは,中国,インドでは製造できないものを開発し続けることです。現実には,技術革新は突然にやってくるものではありません。ただひたすらに,地道にやっていくしかないのです。